ローヤルゼリーと女王蜂には、どのような関係性があるのでしょうか?
女王蜂と他の働き蜂との違いについても触れながら、女王蜂とローヤルゼリーの密接な関係についてご紹介します。
そもそも女王蜂と普通の働き蜂の違いは何なのでしょうか?
女王蜂の役目は卵を産んで子孫を増やすことです。女王蜂は基本的に交尾と卵を産むこと以外しません。
これに対して働き蜂は、食料の調達や巣の掃除、幼虫の世話など巣の存続のために様々な仕事をこなしますが、生殖能力がありません。
実は、女王蜂も働き蜂も卵の時には違いがありません。
普通の巣房に産み付けられた働き蜂の幼虫も、王台という特別な部屋に産み付けられた女王蜂候補の幼虫も、はじめは皆ローヤルゼリー(※)を与えられます。
(※正確にいえば、働き蜂にはローヤルゼリーとほぼ同じ成分のワーカーゼリーが与えられます。)
しかし生まれて4日目からは、食べるものが明確に区別されます。
女王蜂はその後も一生ローヤルゼリーだけを食べますが、働き蜂は花粉やはちみつを食べていくことになり、その後ローヤルゼリーを食べることはできません。
ローヤルゼリーを食べる女王蜂は、同じ卵から生まれたにも関わらず、他の働き蜂とは大きく異なる特徴を持つようになります。
まず、女王蜂の身体の大きさは、普通の働き蜂の2~3倍近くにまで、かなり大きく育ちます。
また寿命も2~3年ほどで、普通の働き蜂の30~40倍長生きします。中には6年も生きる女王蜂もいます。
女王蜂は働き蜂とは違って生殖能力を持ち、卵を産むことができます。しかも、女王蜂が一日に産む卵の数はなんと約1000~2000個に上ります。
この差をもたらすのは、すべて栄養価の高いローヤルゼリーのおかげだと考えられています。
しかし今の研究段階では、どの成分が女王蜂の寿命を伸ばし、身体をここまで大きくしているのか判明していません。
その成分はローヤルゼリーの頭文字をとって「R物質」と名付けられ、現在も研究が進められています。
ローヤルゼリーの特有成分であるデセン酸やアピシンがR物質の正体なのではないか、R物質は複数の物質なのではないかなど、さまざまな議論があります。
いずれにせよ女王蜂になることができるのはローヤルゼリーの効果で、女王蜂とローヤルゼリーには切っても切れない深い関係があることは確かです。
ローヤルゼリーなしに女王蜂が存在することはできないのです。
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